それでも、抗う|エッセイ・意見

韓国の若者が「借金して」株を買う理由が、他人事に思えないよーーって話

それでも、抗う035

韓国では若者の3人に1人が株をやってるらしい。しかも借金して。

最初聞いたとき、「そこまでするか」と思った。でも読み進めたら、他人事じゃなくなってきた。

韓国語で「ビットゥ」と呼ばれる借金投資が急拡大している。信用取引の融資残高は前年比で約2倍。金利は年7.5%、半年を超えると9.7%にもなる。それでも借りて買う人が増えてる。

https://finance.biggo.jp/news/BuBaa50BZk7xib5fS9ni

なんでそこまでするのか。

将来年金が信用できない。
→安静した暮らしへの不安。
→しかし不動産は高すぎて買えない。
→働いて貯めても追いつかない。
→だから株に賭けるしかない、
という話だらしい。

特に韓国は日本以上に経済格差が激しくて、財閥関連企業に就職しない限りは人生の逆転ができないみたい。そんなこともあり借金をしてでも株価に人生を託してるのだ。

ソウルの大学で株式サークルに入ってる学生の言葉が残ってた。
「現金を持っていても目減りする。知識を身につけて将来に備えたい」
夢を持った投資家の言葉じゃない。追い詰められた人の言葉だ、と思った。

日本も似たような方向に来てる。

2018年につみたてNISA、2024年に新NISAが始まって、2027年からはこどもNISAも始まるらしい。0歳から投資できるようになる。
30代以下の74.7%が公的年金に期待していない、というデータもある。「みんなで自分の身は自分で守ろう」という空気が、じわじわ広がってる。

国が社会保障を削りながら、「投資しろ」「自立しろ」と言ってくる構造。韓国はその少し先を走ってるだけで、やってることは同じだと思う。

実際わたしもNISAをやってる。
デモで武器輸出に反対しながら。そのことについては前に書いた。

さすがに借金はしてない。でも「追い詰められてる感覚」は、ちょっとわかる気がしてる。

韓国と日本。どちらも「貯める」から「増やす」へ、家計の主戦場がシフトしている。

でも、それって本当に「成熟した投資家」の出現なのか。それとも、貯蓄では未来が描けなくなった人たちの、最後のあがきなのか。

私はNISAをやっている。借金はしていないけれど、将来に不安があるからこそやっている。その気持ちは、ソウルの学生と遠くないところにある気がする。

投資そのものは悪くない。でも「投資せざるを得ない」社会は、だいぶ自衛だ。

〈関連記事〉

今回のテーマと関わる過去の記事です。
自衛について-自衛させる加害者側の論理-
「自分のことは自分で守る」という言葉の裏側にある、社会の構造について考えました。
わたし、武器輸出に反対してるのにNISAをやめれてない。
抗いながら、その恩恵も受けている自分の矛盾について書きました。

 

<参考資料>

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もう一本読む 034わたし、武器輸出に反対してるのにNISAをやめれてない。

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